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       できる購買部長のかしこい購買戦略       第0016号

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      ◆今日のテーマは、「人材育成と教育(その6:個人の購買能力3)」
(原料購買部門特有のコンピテンシーの中で少し解説を要する項目の第一弾として【原料品名統一ルールの理解】について概説します。そして、その地味な努力は上手に購買するための基礎になること、あなたのリーダーシップで全員厳守を徹底させる必要があることを示します。)

             

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こんにちは、  山本です。


 前回は、膨大な【個人の購買能力】をどうすれば現実に整備できるのか?と、アウトソーシングの活用、について書きました。

 と言うことは、結局、あなたのリーダーシップが鍵を握っていることがお分かりいただけたのではないでしょうか?


 実は、そうなのです。戦略部分なのです。


 個人の購買能力と言っても、その本質は、部下に一方的に期待することではないのです。


 あなたのリーダーシップこそが必要なのです。


 さて、では、14号でリストアップした原料購買部門特有のコンピテンシーの中で、解説がないと何のことかよく分からない部分はどこだったでしょうか?


 それは、下記のところではないですか?


A)原料品名統一へのルール理解
B)原料機能分類に関する理解
C)コストダウンテーマの構想力
D)原料の化学名に関する調査力(英名含む)
E)原料の製法に関する調査・理解力
F)原料スペックからのキースペック抽出力
G)断片情報から原料規定への遡及調査力
H)取引先の購買仕様書記載への指導力
I)メーカー候補の調査力(海外含む)
J)取引先の信用調査力(海外含む)
K)メーカー製品群の調査分析力(海外含む)
L)メーカー間の競争力分析力(海外含む)
M)メーカー製造コストの解析力
N)メーカーの上流原料事情調査力(海外含む)
O)輸入価格の解析力
P)内外価格差への洞察力
Q)目標価格の設定力(絶対的)
R)提示価格の妥当性判断力
S)メーカーコストの改善余地への洞察力
T)交渉戦術の構想力
U)価格交渉力(値下げ、カウンター交渉、値上げ阻止など)
V)社内VAへの提案力
W)競争阻害要因への洞察力と対策立案力

 

 ですから、これらについて少しずつ解説を加えていくことにしましょう。


A)原料品名統一へのルール理解

 通常、あなたのところでは、原料購買実績データは品名と称する一種の暗号で蓄積されていると思います。


 例えば、売り手の商品名とかあなたの会社での固有の原料番号などです。


 要するに、品名と言うのは世界中の誰が見ても原料物質を特定できないような厄介な記号になっているのです。


 それは、

*化学物質名で整理するまでの高い精度で原料購買部門ではデータが把握出来ていないとか、

*同じ化学物質名でも使えないものがあるとか、

*社内であっても社員全員に理解されては困ると言ったように機密保持の面から考慮されているとか、

言った種々の事情があるからです。


 しかし、この現実は化学原料を上手に購買する上では障害になる場合が多いのです。


 それは一体何故だと思われますか?

 

 それは、本来、化学原料はどこから購買してもよいはずなのに、特定の売り手からしか購買できなくしてしまうオオモトがこのデータにあるからなのです。


 原料を世界中のメーカーのどこからでも自由自在に購買することができなくなってしまうのですね。経済合理性の追求が満足にできなくなってしまうのです。


 ですから、原料購買実績データは化学物質・組成として同等の原料は全て表の行が近接して纏まって表示される格好になっている必要があるのです。


 そうすれば、実質的に同じ原料にも関わらず品名が違っているものを纏めて購買戦略・戦術を構想できる訳です。


 例えば、どんなことが期待できるでしょうか?


*同じ原料なのに購買価格が同等でなく高価になっている原料を発見して値下げできる

*多量に購買している方が返って高価になっていると言うような不合理を発見して価格是正できる

*3社以上の取引先を集約して、価格交渉で値下げできる

*各現場単位では少量購買になっているが全社纏めて購買することでコストダウンできる

*全社として量が纏まれば輸入もし易くなるので国際価格を追求できる

*組成だけ異なる場合、社内で組成調整をすることを合意できれば同一原料の纏め買いでコストダウンできる

*購買部門として推奨する取引先を設計段階で研究開発部門に推奨できる


などなど・・・。


 期待されるものは結構多いことに気付かれましたか?


 最近、大騒ぎになっている社会保険庁の年金受給資格者リストの名寄せと言う言葉が飛び交っていましたが、正にそれです。金融業界でもよく使われる言葉ですね。


 化学原料の購買実績データの名寄せが結構キーポイントで、その手段の1つとして、原料品名統一ルールを品名中に組み込むのが有効なわけです。


 具体的には、通常の品名の先頭部分に、化学物質・組成の同等性を示すための枕文字を付したものを正式な品名にすると、品名でソートするだけで名寄せが容易にできると言う仕掛けになります。


 但し、これを永続的に有効にするためには購買部門の全員が枕文字のルールを厳格に遵守することが必須になりますよね。


 このルールを無視するとか、僅かに間違えるとか、知らない部下を許容するなどがあるとデータの精度が一気に破壊されてしまうからです。


 ですから、このルールを1人も漏れることなく理解して誤りなく行動できることが求められると言うわけです。


 以上、化学原料購買実績データの名寄せの重要性を説明させていただきました。地味だけど、これは戦略的に重要なことなのです。


 あなたのところではどのような名寄せの仕組みを導入されていますか?又、それに代わる別の仕組みをどのように組み込まれていますか?

 

 では、今回はここまで。次回は、【人材育成と教育】の7回目です。

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◆あと書き    

 作家の井沢元彦さんをご存知ですか?


 有名な著書に【逆説の日本史】と言うのがあります。


 私は読んだことがなかったのですが、講演会に参加して勉強できました。


 証拠に立脚したいわゆる学者先生方が主張する通説の歴史とは全く異なり、驚きの連続でした。歴史の中にいる人間の息遣いが感じられるのです。


 一例を挙げると次のようなものです。


*藤原一族の荘園による権力支配⇒平家⇒源氏の武家社会の誕生

*道路特定財源の元は徳川幕府の鎖国政策

*豊臣秀吉の朝鮮出兵は、もうろくした独裁者だからできたのか?

*上杉謙信が武田信玄に1人太刀を振舞ったと言うのは作り話なのか?

 

 歴史と言えば、小学校から高校までの暗記科目のイメージがいまだに拭えないのですが、やはり違っていたようです。


 歴史は人間の営々と続いた生き様であり、歴史学者が言っているような無味乾燥なものではないようです。


*局所で考えずに時空を越えて俯瞰すること、

*証拠だけに頼らず当事者の人間としてのココロに着目すべきこと、

*風吹けば桶屋が儲かると言うほどの連続性を見逃さないこと、


など。


 歴史から学ぶものは多いと実感させられました。

 何事でも表面を眺めていては分からない奥深いところに本物が隠されているものですね。

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  化学原料コストダウン研究所 山本恒雄 aipyamamt2007@ip-labo.jp

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