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メルマガ第0036号 購買戦略(その2):メーカー候補の調査力

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       できる購買部長のかしこい購買戦略       第0036号

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  ◆今日のテーマは、「人材育成と教育(その26:個人の購買能力23)」
(海外を含めたメーカー候補の調査力について概説します。先ずどうして世界中まで調査が必要なのかに触れ、メーカー候補を世界中から探し出す調査力とは具体的に何なのか?と進み、最後に具体的な調査手段をご紹介しています。そして、あなたは何をすべきかと問題提起しました。

             

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こんにちわ。山本です。


 前回は、【どこから?に必要な能力】についてでした。価格を追求するために避けて通れないのがこれであると解説しました。

あなたのところではこれに関してどのように環境整備をされていますでしょうか?


 今回は、【メーカー候補の調査力(海外含む)】について考えてみたいと思います。


 先ず最初に来るのは、「何故、海外を含めてメーカー候補の調査力が必要なのか?」ではないでしょうか?


 それは、ビジネスがグローバル化しているからです。

即ち、1つには、販売範囲がグローバル化しているから原料もグローバルに世界のどこからでも購買する方が自然だからです。

2つ目には、生産場所がクローバル化しているから原料も現地で購買できればよりよい訳です。

3つ目には、そもそも海外に製造を進出させる大きな理由にコスト構造の改善があるのでコスト構造の最も大きな部分を占める原料もグローバルにコスト追求するのが筋だからです。そして昨今ではとりわけ、本来大歓迎すべき円高を確実にチャンスにするためです。


 と言うわけで、いやおう無しに、現実は原料購買先を世界の視点で捉え直す必要に迫られています。


 即ち、今までのように日本国内のメーカーとの取引を主とする原料購買ではやっていけなくなっていると言う現実を直視する必要があるのです。更に、今後を見つめると日本国内メーカーから購買すること自体がリスクであると言う時代も来ることでしょう。


 では、次に、「海外を含めたメーカー候補の調査力とは何なのか?」です。


 日本国内のメーカー候補を調査するのは既にお手の物でしょうから、重要なことは海外のメーカー候補を調査することに尽きます。


 では、あなたは、部下に、海外のメーカー候補をどうやって調査させますか?


 色々な方法が考えられるでしょうが、好ましいやり方と言うのは、多額の費用と時間を掛けて犬棒式に海外に足を運んで模索するのではなく、出来れば自分の机に座ったままでできるのが効率性が高いと言えます。


 ですから、机上と言うのがベストの調査力と言うことになります。


 ところで、こう説明していくとさんや部下の方は基本的な疑問を感じられるのではないでしょうか?


 そうです。


 「出入の商社に頼んでやれば済むのに?馬鹿だなあー、上手く使えばよいものを・・・」と思われたことでしょう。

 

 ですが、これをやると、わざわざ海外のメーカーを探し当てる主目的である経済性の追求が見事に崩れていくのです。


 何故なら、海外メーカーから本来獲得できる価格が見えないために、頼んだ商社からの見積もりに依存してしまうしかないからです。


 言い換えると、ブラックボックスである商社マージンをあなたは認めざるを得なくなり、海外品の購買メリットが概して大きく減じるのです。


 又、現地工場向けの原料の場合、海外メーカーと現地工場との直取引が常識の世界なのに、日本の商社が介在すると言う歪んだ構造を持ち込むことになってしまいます。これでは現地生産の目的のかなりの部分を自ら放棄することになります。


 ですから、やはり自力で海外のメーカーを調査する力が必要になるのです。


 では、自社で海外メーカーを調査するにはどうしたらよいのでしょうか?


 昔、私が購買をするようになった頃、実はこの質問を購買セミナーの講師に機会あるごとに聞いて見たことがあるのですが、真っ当な返事が貰えなかったのです。驚いたことに商社出身のバリバリの経歴を持つ講師ですらそうだったのです。


 ですから、意外と購買のプロと呼ばれる人でもこの基本的なことが出来ない人が多いのだなーとビックリしました。


 と同時に、「何としても知りたい」と追い求めたことがあります。


 で、結論は、


各種のデータベースを使うのが王道である


と言うことです。


 尚、最近では化学物質名をキーワードにしてインターネットで検索する調べ方が無料でもありお手頃感がありますが、網羅性とヒット率に大きな難点があるので不十分だなあーと言うのが私の実感です。


 では、購買責任者であるあなたがやるべきことは何でしょうか?


 このような状況下で原料購買組織としてこの能力を発揮できる状況にあるのか?を見極める。そして、必要ならこれを遂行できる環境の整備を戦略的に行なうことではないでしょうか?


 では、今回はここまで。次回は、【人材育成と教育】の27回目です。

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