【化学原料系】できる購買課長のかしこい購買戦略:第0028号(人材育成と教育(その19:個人の購買能力16))

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       できる購買課長のかしこい購買戦略       第0029号

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  ◆今日のテーマは、「人材育成と教育(その19:個人の購買能力16)」
             

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さん、山本です。明けましておめでとうございます。
本年もご愛読の程、よろしくお願い申し上げます。


 前回は、【輸入価格の解析力】を解説し、5つの能力が必要になる事を
示しました。さんの組織ではこの能力を備えられています
でしょうか?


 さて、今回は、【提示価格の妥当性判断力】です。


 先ず、購買におけるコストダウンの重要性がどの程度の関心事なのかと
言う大前提について見てみましょう。


 原料購買の目的や課題は種々のものがありますが、出来て当たり前の
業務と余程の特別な努力を必要とするものに大別されます。


 即ち、前者は購買の管理・維持業務、所謂ルーチンワークです。


 一方、これと対極にあるのが後者で、購買能力の質が完璧に問われる業務
になります。


 では、購買で最も重視されている仕事は何なのかを見てみましょう。


 米国での購買に対する期待度を見てみると次のようになっています。


 求められている課題は、


コストダウン


がダントツで、最も優先すべき課題となっています。

(CAPSリサーチレポート:上原修著「グローバル戦略調達経営」66頁を
ご参照ください)


 さんは周囲からの圧力からうっすらと感じられてはいた
とは思いますが、やっぱりそうなのです。


 要するに、どこの国でも『コストダウンは最大の任務』なのです。


 どんなに経済環境や取巻く状況が購買にとって厳しくなろうとも、原料
購買の最大の役目はコストダウンで利益を創出することなのです。


 全身全霊、全知全能を傾注して、ありとあらゆる手段を使って、コスト
ダウンに集中することは絶対条件なのです。


 そして、コストダウンの最も基本になっているのが、『購買価格』です。


 下記のようにコストダウンの定義式を書いてみればお分かりのように、


コストダウン額=煤i(現状単価ー獲得価格)*年間購買量*購買年数)


要するに、購買部門がコントロールできることは、たった3つ、


@対象原料の選択
Aコストダウンするタイミング
B獲得価格


の3つしかないのです。


 ところで、価格と言うのは、見積による売り手からの提示価格に関連して
います。


 従って、見積書に書かれている提示価格(見積価格)を
さんの部下がどう捉えるかに全ては掛かっていることになります。


 「まあ、こんなものかな?」

(下へ続く)
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(この下続き)

 「駄目元で値切ってみよう」


 「随分高いことを言ってきたもんだな。どうすりゃいいんだ?」


 「こうなるはずなのに何でこんな価格なんだよー!」


 「ふざけた見積、舐めるなよ!」


などなど。


 見積書を手にした時の感情や判断は悲喜こもごもではないでしょうか?


 実は、


さんの部下は売り手から購買能力を見透かされていること
になっているのです。


 「この購買担当者は見積価格の妥当性判断力を持っているのかなー?」


と顔色を窺われているのです。


 又、この見積書の構成をどう受け止めているのかを試されているのです。


 では、これに対抗して、


A)売り手を唸らせる
B)凄く切れる奴だ
C)これはうかつな見積書は出せない相手だな


と思わせるためには一体何が必要なのでしょうか?


 その答えは、


見積書とは関係ないところで、揺るぎない、確たる証拠に裏づけされた価格
データを、独自に持っていることに尽きます。


・当たって砕けろの白紙状態
・何となく山勘の目標価格
・買い手が自社の都合で勝手に描いたあるべき価格
・競合他社が獲得していそうな価格


などではどうしようもないのです。


 と言うことで、私は、


1)輸入価格(実績値なので最適)

2)推定販売価格(次善の策:精度の高い推定情報)


の少なくともどちらかをお奨めしています。


 さんの組織内にはこれらが扱える能力を備えた部下を
配置されていますでしょうか?


 売り手から舐められた見積書が出ない状況を是非とも作り込むことを
お奨めします。


 尚、この辺の能力を部下に修得させたいとお考えなら、不定期ですが上記
などのコストダウンセミナーをご活用ください。

 

 では、今回はここまで。次回は、【人材育成と教育】の20回目です。

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◆あと書き

 職種別と言うちょっと珍しいサラリーマンの給料ランキングの一例が公開
されていましたので、ご参考までに。


http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20091224/dms0912241216000-n2.htm


 特殊な条件付きなので網羅性は低くいのですが、あながち実態を反映して
いないと完全に無視もできないものではないでしょうか?


 で、何かと言うと


 購買・物流・貿易と言う職種の給料は下から数えて10番目


だと言うのです。


 どう感じられましたか?


1)誰でも出来る
2)出来て当たり前
3)特別な能力などいらない
4)会社の経営に取って貢献度が低い
5)経営の生命線になっていない仕事の量と質


などなど・・・、思い当たる節が次々とイメージできてしまうのは残念な
ことですが・・・。


 この位置付けを真摯に受け止め、過去積み上げられた原因がこの格差を
生んでしまったことを素直に認めて、この位置から這い上がる成果
(上記のようなマイナスイメージを払拭する)
を懸命になって作り出す覚悟が求められているのではないでしょうか?


 格差を克服するのは政治と言う他力本願ではなく、私たち一人一人の自己
責任なのです。


 今年が、購買の社会的位置付けをガラリと変える維新の年になる事を
願っております。

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